かけがえのない君のために
なんで私、気づかなかったんだろう。お父さんのこの言葉の意味に。


ただ不思議な気持ちにはなったけどバカみたいに喜んでたことが嫌になる。


「お父さんよりカッコいいよ」


「そうか?お父さんよりカッコいい人なんているか?あーっでも未来にも彼氏か。昔はお父さんと結婚するって言ってくれてたのにな」


「アハハ。ごめんね。でもお父さんも好きだよ」


「クスクス。お父さんも、か。さあどんな男かじっくり吟味させてもらおうかな」


2人でクスクス笑いながら家路に向かう。


お父さん、1番じゃなくなったけど私にとってお父さんは蓮都くんの次に好きな男の人だよ。


能天気な私は玄関を開けて行くときにあったものがないことに気づきもしなかった。
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