かけがえのない君のために

《蓮都》



耳元に当てた携帯からはもう機械音しか聞こえない。


彼女の部屋から借りてきたものを頼りに俺はその場所である人を待っていた。




未来。俺がお前のためにできること。やっと見つけたよ。


たとえもう二度と会えなくてもお前が今まで苦しんだ分同じ苦しみをあいつに味合わせてやる。




「こんにちは」


「・・・なんですか？」


「ちょっとお話聞かせてもらいたいなと思って鈴木稔さんですよね？」


「・・・話すことなんて・・・」


「土谷和歌のことを聞きたいんですけど・・・」


「・・・・」