かけがえのない君のために
そう言って舌を出す。



そんなこと聞いてないのについ可愛いなと思ってクスっと笑ってしまった。




「・・・いい。」





「えっ?」





「なーんもない。篠原さ、聖書の講義隣に座ろうか」




「と、隣?」




「そう。別に席決まってるわけじゃないしせっかく一緒に来たんだからいいだろ?」




今度はVサイン。ほんと子どもみたいに表情が変わる。



でも本当に大丈夫?



私の不安をよそに椎名くんは聖書の教室にスタスタと歩いて行った。
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