かけがえのない君のために
「和歌」




「・・・椎名くん」




「やっぱお前の身体よかったなと思って。もっかい・・・抱かせてよ」




会社の前でそんな羞恥を晒される気分はどう?


顔を真っ赤にして否定しても全然彼氏は信じてなさそうだぜ。




「ち、違う。あたし・・・」




「うわっ。マジお前、ありえないんだけど。俺から離れろよ。マジキモイよお前」




俺を睨みつけて彼氏はその場を去る。


残念。お前、彼氏だけじゃなく仕事も失くなるな。だって俺とお前見てみんな噂してる。


でもこんなんじゃ全然足りない。
未来はこんな軽い痛みじゃない。
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