かけがえのない君のために
だからやっぱりまだこの身体を見せられない。


高校時代、偶然着替えてる姿を女の子に見られて引かれてしまった。


変な噂が噂を呼んで友達もできなくて私はずっとどこに行ってもこんな風に1人なんだって。




だから誰も何も知らないこの場所で過去を捨てて新しい自分になるって決めた。




でも私はそんなに強くない。過去を捨てるなんて無理。同じようなことがあればまたそれに怯えてしまう。



だからもう表面的でいい。
それでも1人じゃないならそれでいい。




それなのに椎名くんは頑なな私の心に隙間を作ってくれた。


その隙間からたくさんの光を感じられるようになって少しずつ隙間を大きくしていきたくなった。

椎名くんのおかげで少しだけ変われたかもしれない。
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