かけがえのない君のために
「あれ?未来じゃない?」




彼との待ち合わせ場所で私は声を掛けられた。一瞬で誰か分かった。


その声の主は私の手を掴んで私の視線の先を追う。こっちに向かってくる彼。




椎名くん、お願い。私はここにいる。




気がついて。そんな願いも虚しく私は人気のないところに腕を引っ張られた。




「久しぶり。こんなとこで会うなんてびっくりよね」




「・・・・」




「ねえ。さっきの彼氏?あの人もう身体見たの?その反応じゃまだ?言ったらびっくりするかもね」




「やめて!彼に言わないで」
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