かけがえのない君のために
彼女の肌にはたくさん押し当てられたと思うタバコの跡があった。


一度や二度じゃない毎日のように与え続けられた虐待の証拠。



やべ。止まらない。


涙が未来の肌をどんどんと濡らす。未来、俺こんな辛い思いしてたなんて知らなかった。もう、1人で抱えないで。


俺が守るから。




「椎名く・・・」




「未来、結婚しよう。お前の両親に挨拶に行かせて」




もう決めた。未来は俺が幸せにする。未来の親に会って言うんだ。もう未来には関わるなって。




「椎名くん?」




「蓮都。結婚するんだからいい加減名前で呼んでよ」




「私でいいの?こんな欠陥品の身体の私なんて抱きたく・・・」
< 90 / 154 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop