イフ*シンドローム【短編】
「ちょ、ちょっと待って……きょ、京太あたしの事……す、す、好きな、の……?」
うわあ……
自分で言っちゃうのってかなり恥ずかしい。
顔が真っ赤になってるの、自分でも良く分かる。
こんなの、いつものあたしじゃない。
この心臓どうにかして!
あたしがもじもじしていると、京太はスッと立ってあたしの横に座り、
「好きだよ」
と、優しく微笑んだ。
あたしはただ目を丸くするばかりで、何も言えなかった。
「亜衣は?亜衣は俺の事、どう思ってんの?」
「へっ?!」
「……好き?」
「……っ!……き、嫌いじゃないっ」
さっきからずっとドキドキしてるのに。
自分の気持ちに今初めて気付いたのかもしれない。
ただ、何だか小恥ずかしくて素直になれない。
「やっぱり亜衣は、女の子だね」
そう言って、あたしを優しく抱きしめた。
ドキドキしすぎて
どうにかなりそうです。
───────……
『もしあしたせかいがなくなったら さく・みずもとあい』
──きょうたのおよめさんになる!──
【END】
※次ページからおまけストーリーです。良ければどうぞ