交差点(仮)
学校に着くと、下駄箱で待っていた松本君がおはようって言いながら近づいてくる。
優は驚いていた。
翔はぼーっとこっちを見てる。
そんな2人に愛華は肩を叩き教室行くよと言って私を見て頷く。
私も頷き返す
朝は人目に付かない裏庭に移動した。
「あの…」
私から口を開くと松本君が真剣な顔で私を見る
「あの、私、付き合えない…」
怖くて松本君が見れなくて、俯く
「そっか。だけど理由知りたいな〜」
軽い口調でそういう松本君。
私は深呼吸した。
「私、好きな人がいるの。」
「誰?」
ちょっとキツイ口調になる松本君
怖くて目を見れずにいると、誰か人がくる気配を感じた。
「じゃあ、またゆっくり考えて聞かせて。」
と足早に言ってしまった。
1人中庭に残された私。
肩をつんつんされて振り向くとそこには、優がいた。
怖さがすべて抜けていくように涙が零れ落ちた。
「大丈夫?」
控えめな声でそう聞いてくる優。
私は涙をぽろぽろ流しながら、頷く
優しく頭を撫でてくれた。
怖さが少しずつ消えていく魔法みたいに。