プリンセスの憂鬱【BL】(※仮)
 
「後でちゃんと話してくれるよな?」


 俺は小さく返事をしながら、恭介の首に腕を絡ませてキスを送った。

 恭介と居ると安心する。

 恭介に触れている時は、全てを忘れられる。

 それでも時々チラつくあの顔に、胸が苦しくなる。


「……ヒメ、大丈夫? 辛いなら無理しなくても」

「……違う、んだ。お願い、もっと強くして。壊れるくらい激しいのがっ、いい……」

「……はぁ、逆に心配になるんだけど」

「恭介下になって。俺が、動く」

「──ほんと、何があったんだよ……?」


 諦めてそう呟く恭介を無視して、恭介の上に乗り上げる。

 カラダのナカに感じる熱に思考と感覚の全てを委ねて、心配そうに見つめる瞳に笑い掛けた。

 そんな俺の顔がエロいだとか何だとか呟きながらも、恭介は俺が満足するまで、電池が切れたみたいに眠ってしまうまで、付き合ってくれた。

 恭介は優しいから、俺はすぐに甘えてしまう。

 俺のワガママに応えてくれる。

 だから、離れられない。

 離れたく、ない。

 他の誰にも、渡したくない。

 俺だけの、ものだ。
 



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