不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生【完全版】
序章
俺は今。
自転車を必死に漕いで高校を目指している。
何やら大事件があったらしい。
(――ってゆうか……
俺の恋人岩城(いわき)みずほが自殺!?
――嘘だ〜ー!!!!!!
――そんな馬鹿な話しはない!)
パニクってる頭で……
俺は大事な試合のあることも忘れていた。
(――そうだった!
これからサッカーの交流戦だった。
――でも今更遅い!
遅過ぎる!!
――遅過ぎるんだよ……)
昨日監督が言っていた。
『この試合の出来具合を見て、新入生からレギュラーを決める』
と――。
恋人か?
試合か?
選べない!
選べる訳がない!!
俺の体が判断したのか……
気の赴くままに。
いや!
俺自身の判断だ。
だから……
みずほの待っている学校へ急いでいるんだ!
そうだ待ってる。
絶対に俺をおいて先に逝くはずがないのだから。
このチャンスを逃したら、当分レギュラーにはなれない!
そんなこと判っている。
でも今更遅い!
遅過ぎる!
(――お願いだー!
監督! 俺にもう一度チャンスをくれー!
――みんなー! 俺が居なくても何とか勝ってくれー)
俺は自称。
サッカー部のエース。
その自称を外したくて……
本物のエースナンバーを付けたくて頑張って来た。
(――だって中学時代は本当にエースだったんだ。
――背番号だって何時も《10》を付けていたんだ)
そう……
誰もが憧れるエースナンバー《10》を。
でももう後戻りは出来ない距離だった。
グランドに居る仲間に詫びながら、俺はとにかく学校へ戻ることを選択していた。
俺は部活で、隣り街のサッカーグランドに移動中だった。
みずほが訊かなくて……
みんなより出遅れた俺。
だから追い付こうと必死だった。
――ガラーン。ガラーン。
そんな最中に着信。
(――お、みずほだ)
そう思った。
チャペルでの結婚式に憧れているみずほが入れた音色だった。
(――つまり!?
俺と……?)
バキューン!
とハートを撃ち抜かれた。
俺は益々みずほに……
堕ちていた。
(――てゆうか……
最初に惚れたのは俺の方だったんだ)
俺から好きだって告白したんだ。
幼なじみなのに、一目惚れしたあの時に……
自転車を必死に漕いで高校を目指している。
何やら大事件があったらしい。
(――ってゆうか……
俺の恋人岩城(いわき)みずほが自殺!?
――嘘だ〜ー!!!!!!
――そんな馬鹿な話しはない!)
パニクってる頭で……
俺は大事な試合のあることも忘れていた。
(――そうだった!
これからサッカーの交流戦だった。
――でも今更遅い!
遅過ぎる!!
――遅過ぎるんだよ……)
昨日監督が言っていた。
『この試合の出来具合を見て、新入生からレギュラーを決める』
と――。
恋人か?
試合か?
選べない!
選べる訳がない!!
俺の体が判断したのか……
気の赴くままに。
いや!
俺自身の判断だ。
だから……
みずほの待っている学校へ急いでいるんだ!
そうだ待ってる。
絶対に俺をおいて先に逝くはずがないのだから。
このチャンスを逃したら、当分レギュラーにはなれない!
そんなこと判っている。
でも今更遅い!
遅過ぎる!
(――お願いだー!
監督! 俺にもう一度チャンスをくれー!
――みんなー! 俺が居なくても何とか勝ってくれー)
俺は自称。
サッカー部のエース。
その自称を外したくて……
本物のエースナンバーを付けたくて頑張って来た。
(――だって中学時代は本当にエースだったんだ。
――背番号だって何時も《10》を付けていたんだ)
そう……
誰もが憧れるエースナンバー《10》を。
でももう後戻りは出来ない距離だった。
グランドに居る仲間に詫びながら、俺はとにかく学校へ戻ることを選択していた。
俺は部活で、隣り街のサッカーグランドに移動中だった。
みずほが訊かなくて……
みんなより出遅れた俺。
だから追い付こうと必死だった。
――ガラーン。ガラーン。
そんな最中に着信。
(――お、みずほだ)
そう思った。
チャペルでの結婚式に憧れているみずほが入れた音色だった。
(――つまり!?
俺と……?)
バキューン!
とハートを撃ち抜かれた。
俺は益々みずほに……
堕ちていた。
(――てゆうか……
最初に惚れたのは俺の方だったんだ)
俺から好きだって告白したんだ。
幼なじみなのに、一目惚れしたあの時に……
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