不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生【完全版】
 彼女の名前は岩城みずほ。
実は俺の名前も磐城(いわき)瑞穂。

漢字で表記されない保育園時代。

とにかく迷惑がられた。


小さい時から何時もこんがらがって、それでずっと意識していた。


で、結局付き合う事になった。
てな訳です。


その遺体を取り囲むように大勢の先生や生徒達。


「一体何があったんだ!?」
俺は途方に暮れた。


(――もう宿題遣って貰えない。

――便利な恋人だった)

不謹慎過ぎる考えに頭を振った。


(――違う違う!

――そんなんじゃない!)


俺はマジで自分を見失っていた。




 (――遺書も無い)
俺はやっとさっきの言葉を理解した。


(――その上、靴も履いたまま……

――えっ!!
靴を履いたまま!?

――やっぱり!!

――良かった。やっぱりみずほは自殺なんかじやなかったんだ!!)


俺はそれらを確かめるようとして、静止を無視してみずほに近付いた。


「違う! 自殺なんかじゃない!」
俺の言葉が虚しく響く。


「みんな良く見てくれよ! 靴を履いたままで自殺なんか有り得ないだろう!?」

俺はみずほの傍に崩れ落ちた。


俺はその時、何かの気配を感じて屋上を見上げた。

屋上の柵に手を掛けて、クラスメートがみずほを見ていた。


(――彼処から墜ちたのか?)

そのとてつもない高さ……

俺はみずほのあじわった恐怖を肌で感じて、総毛立った。


でもその時俺は違和感をクラスメートに感じた。
其処に居た数名の口角が上がっていたのだ。




 (――自殺の原因は?

――そうだ、ちゃんと調べて遣らないとみずほが浮かばれない)

マジでそう思った。

探偵として……イヤ、恋人として。
原因を追求しなければいけない。
俺は心の奥に、この悲しみを刻み付けた。


俺がサッカーの交流戦のために学校に居ないことを知りながら……

それでも俺を頼ったみずほ。


『助けてー!!』
と叫んだ声が……耳の奥に残ってる。


俺は何も出来なかった!
恋人を守りたかったのに!




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