不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生【完全版】
「やっぱり……」
木暮が携帯を見ながら言った。
「やっぱりって?」
「ほら此処」
木暮が指し示した携帯の履歴には原田学の文字があった。
「だからさっき瑞穂に、原田って言わなかったって聞いたんだ」
木暮は兄貴の携帯電話を固定電話の傍に置いておいた。
もしかしたら木暮敦士に纏わる情報が入って来るかも知れないと思ったからだった。
「もしかしたら、原田学は兄貴の仲間なのかな?」
その時俺もピンときた。
「そうだよ。原田はストーカーなんかじゃない。きっと仲間なんだ。だから名前が登録されていたんだ」
二人はほぼ同時に言っていた。
「さっき瑞穂がスキンヘッドだと言った時、もしかしたら兄貴のことか? なんて思ったんだ。だけど、その原田ってヤツが本当にスキンヘッドだったとは……」
(――そうだった。
――お前の兄貴と同じ頭をしたヤツのことを思い出したんだ。
――そう俺が言ったから、もしかしたら、原田とか言わなかった?と、木暮が言ったんだ)
俺達はただ木暮の兄貴の携帯の写真と俺がボンドー原っぱの許可を得て入れさせてもらった写真を交互に見て震えていた。
それ以外やることはなかった。
兄貴は確かにこの時は金髪だった。
照れくさそうでいて、優しさ溢れる笑顔だった。
「兄貴のこんな顔初めて見たよ」
木暮がポツリと言った。
木暮が携帯を見ながら言った。
「やっぱりって?」
「ほら此処」
木暮が指し示した携帯の履歴には原田学の文字があった。
「だからさっき瑞穂に、原田って言わなかったって聞いたんだ」
木暮は兄貴の携帯電話を固定電話の傍に置いておいた。
もしかしたら木暮敦士に纏わる情報が入って来るかも知れないと思ったからだった。
「もしかしたら、原田学は兄貴の仲間なのかな?」
その時俺もピンときた。
「そうだよ。原田はストーカーなんかじゃない。きっと仲間なんだ。だから名前が登録されていたんだ」
二人はほぼ同時に言っていた。
「さっき瑞穂がスキンヘッドだと言った時、もしかしたら兄貴のことか? なんて思ったんだ。だけど、その原田ってヤツが本当にスキンヘッドだったとは……」
(――そうだった。
――お前の兄貴と同じ頭をしたヤツのことを思い出したんだ。
――そう俺が言ったから、もしかしたら、原田とか言わなかった?と、木暮が言ったんだ)
俺達はただ木暮の兄貴の携帯の写真と俺がボンドー原っぱの許可を得て入れさせてもらった写真を交互に見て震えていた。
それ以外やることはなかった。
兄貴は確かにこの時は金髪だった。
照れくさそうでいて、優しさ溢れる笑顔だった。
「兄貴のこんな顔初めて見たよ」
木暮がポツリと言った。