不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生【完全版】
保育園の送り迎えはお祖母ちゃんの役目だった。
あれはそう、確か入園式の翌日。
でも本当は良く覚えていない。
全てみずほの記憶によるものだった。
それ程みずほにとっては忘れられない出来事だったらしい。
お祖母ちゃんは俺が昔使っていた乳母車に、昼寝用の布団を積んで保育園にやって来た。
保育士に荷物を頼んで、何度も俺の様子を窺いながら帰って行ったと言う。
でもお祖母ちゃんはその時ある荷物を渡すのを忘れたらしい。
それはみずほにとって最大の汚点になったとのことだった。
「いわきみずほちゃん居ますか?」
そう言ったのは、カッコいい男性の保育士だったそうだ。
「ハーイ!」
みずほは嬉しくなって大きな声を出した。
「はい。忘れ物だよ」
そう言いながら、保育士は笑っていた。
みずほは何だろうと思いながら荷物を開けてみた。
すると中から大量のオムツが出てきたようだ。
みずほは真っ赤になり、泣き出した。
「オムツなんてもう卒業したもん」
小さな声でそう言いながら……
カッコいい保育士に笑われた。
そのことがみずほの心を傷付けた。
そして……
あまりにも泣き過ぎて……
お漏らしをしてしまったのだった。
久しぶりの失敗にみずほは戸惑い、余計に泣き出してしまった。
でも俺にはそんなこと解る訳がない。
その時俺は、近所の友達。
福田千穂とおもちゃの取り合いをしていたのだった。
だからそれどころではなかったのだった。
カッコいい保育士はみずほのお漏らしに気付き、すぐにみずほにオムツをあてがえた。
「良かったね。お祖母ちゃんにありがとうだね」
保育士はそう言いながら、みずほを抱きかかえだ。
「ミーちゃんのじゃないのにー!」
みずほは余計になきだしてしまったのだった。
「いわきみずほちゃん、居ますか?」
余りにみずほが泣くので保育士はもしやと思い部屋の中で遊んでいた園児に声を掛けてみたようだ。
その時。
俺が手を挙げた……
みずほの目が俺を睨んだ。
そのことは俺の記憶にもあった。
何も悪いことしていないのに睨んだみずほ。
俺の脳には怖い女の子だとインプットされてしまったようだった。
本当のことを聞かされるまでは。
あれはそう、確か入園式の翌日。
でも本当は良く覚えていない。
全てみずほの記憶によるものだった。
それ程みずほにとっては忘れられない出来事だったらしい。
お祖母ちゃんは俺が昔使っていた乳母車に、昼寝用の布団を積んで保育園にやって来た。
保育士に荷物を頼んで、何度も俺の様子を窺いながら帰って行ったと言う。
でもお祖母ちゃんはその時ある荷物を渡すのを忘れたらしい。
それはみずほにとって最大の汚点になったとのことだった。
「いわきみずほちゃん居ますか?」
そう言ったのは、カッコいい男性の保育士だったそうだ。
「ハーイ!」
みずほは嬉しくなって大きな声を出した。
「はい。忘れ物だよ」
そう言いながら、保育士は笑っていた。
みずほは何だろうと思いながら荷物を開けてみた。
すると中から大量のオムツが出てきたようだ。
みずほは真っ赤になり、泣き出した。
「オムツなんてもう卒業したもん」
小さな声でそう言いながら……
カッコいい保育士に笑われた。
そのことがみずほの心を傷付けた。
そして……
あまりにも泣き過ぎて……
お漏らしをしてしまったのだった。
久しぶりの失敗にみずほは戸惑い、余計に泣き出してしまった。
でも俺にはそんなこと解る訳がない。
その時俺は、近所の友達。
福田千穂とおもちゃの取り合いをしていたのだった。
だからそれどころではなかったのだった。
カッコいい保育士はみずほのお漏らしに気付き、すぐにみずほにオムツをあてがえた。
「良かったね。お祖母ちゃんにありがとうだね」
保育士はそう言いながら、みずほを抱きかかえだ。
「ミーちゃんのじゃないのにー!」
みずほは余計になきだしてしまったのだった。
「いわきみずほちゃん、居ますか?」
余りにみずほが泣くので保育士はもしやと思い部屋の中で遊んでいた園児に声を掛けてみたようだ。
その時。
俺が手を挙げた……
みずほの目が俺を睨んだ。
そのことは俺の記憶にもあった。
何も悪いことしていないのに睨んだみずほ。
俺の脳には怖い女の子だとインプットされてしまったようだった。
本当のことを聞かされるまでは。