不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生【完全版】
教室に行くと松尾有美が待っていた。
何やら頼みことがあるようだった。
転校のこと、みずほのこと。
それからこれから先のことなど、色々と相談したいと打ち明けられた。
俺に何が出来るかは解らない。
でも出来る限り力になろうと決めていた。
だから俺達はこれからカフェに行くことにした。
でも二人で居るところを見られたらマズいと思った俺は松尾有美だけを先に帰した。
待ち合わせ場所は探偵事務所の近くにした。
叔父さんにも話があったからだった。
少し遅れて待ち合わせ場所に行くと、有美は手鏡を見ていた。
俺はその鏡に映る有美を無意識に見ていた。
(――あ、ヤバ……
つい癖が出た)
そう、みずほのウインク。
でもその時有美が、俺に向かって鏡越にウィンクをした。
思わず、ドキンとした。
そして俺は、戸惑いの中にいた。
ドキドキしていた。
みずほの可愛い仕草と重ねて、胸が張り裂けそうだった。
俺のプレゼントしたコンパクトのミラーに映る、みずほの飛びっきりの笑顔とウインク。
ハートがキュンと疼く。
みずほの居ない寂しさに押し潰されそうになった。
「ゴメン。みずほの真似しちゃった」
ペロリと舌を出す有美。
「知ってたのか?」
俺の質問に有美は頷いた。
「アツアツみずほのラブコール。知らない訳がないでしょう」
有美は笑っていた。
「みずほに聞いたんだ、保育園時代のオムツ事件。みずほね、運命の人だって言ってた」
「運命の人!?」
「そうよ。瑞穂君地区対抗の運動会の時キスしたんだってね? みずほ本当はビビって来たんだって」
「えっ!?」
初耳だった。
まさか……まさか!?
みずほにそんな風に思われていたなんて……
「でも……気が付いたらビンタしていたって」
(――うん……
そんなこともあったな)
俺は、みずほに叩かれた方の頬を触っていた。
どうしても解らなかったことが……
今明るみになる。
(――やはり俺は……
本当にみずほに愛されていた。
――この恋は……
独りよがりではなかったんだ)
何やら頼みことがあるようだった。
転校のこと、みずほのこと。
それからこれから先のことなど、色々と相談したいと打ち明けられた。
俺に何が出来るかは解らない。
でも出来る限り力になろうと決めていた。
だから俺達はこれからカフェに行くことにした。
でも二人で居るところを見られたらマズいと思った俺は松尾有美だけを先に帰した。
待ち合わせ場所は探偵事務所の近くにした。
叔父さんにも話があったからだった。
少し遅れて待ち合わせ場所に行くと、有美は手鏡を見ていた。
俺はその鏡に映る有美を無意識に見ていた。
(――あ、ヤバ……
つい癖が出た)
そう、みずほのウインク。
でもその時有美が、俺に向かって鏡越にウィンクをした。
思わず、ドキンとした。
そして俺は、戸惑いの中にいた。
ドキドキしていた。
みずほの可愛い仕草と重ねて、胸が張り裂けそうだった。
俺のプレゼントしたコンパクトのミラーに映る、みずほの飛びっきりの笑顔とウインク。
ハートがキュンと疼く。
みずほの居ない寂しさに押し潰されそうになった。
「ゴメン。みずほの真似しちゃった」
ペロリと舌を出す有美。
「知ってたのか?」
俺の質問に有美は頷いた。
「アツアツみずほのラブコール。知らない訳がないでしょう」
有美は笑っていた。
「みずほに聞いたんだ、保育園時代のオムツ事件。みずほね、運命の人だって言ってた」
「運命の人!?」
「そうよ。瑞穂君地区対抗の運動会の時キスしたんだってね? みずほ本当はビビって来たんだって」
「えっ!?」
初耳だった。
まさか……まさか!?
みずほにそんな風に思われていたなんて……
「でも……気が付いたらビンタしていたって」
(――うん……
そんなこともあったな)
俺は、みずほに叩かれた方の頬を触っていた。
どうしても解らなかったことが……
今明るみになる。
(――やはり俺は……
本当にみずほに愛されていた。
――この恋は……
独りよがりではなかったんだ)