不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生【完全版】
みずほを落とした犯人は……
百合子に巣作った邪悪な者なのか?
俺は違うと思った。
百合子に体当たりしたそれは、みずほに向かったのではない。
ただその行為で百合子の手がみずほの胸を突いてしまったのだ。
みずほの胸に残されていた痣は、百合子の手の跡だったのだ。
俺にふと疑問が浮かぶ。
みずほのコンパクトの中にいた邪悪な者は何だったのだろうかと……
もしかしたら二体居るのではないのだろうか?
それが誰の意志でも、誰の企みでもいい。
みずほはもうこの世に居ないのだから。
全ては百合子によってもたらされた若干魂をもてあそんだ結果なのだから。
キューピッド様をやったことによりみずほは墜ちた……
さも当たり前のように、それを見届けたクラスメート達。
自分達が岩城みずほを殺したと言う意識はなかった。
百合子は俺に着信するために携帯を奪った訳ではない。
自分の携帯でメールを打ちたくなかっただけだった。
百合子は自分が殺したと思ってないはずだ。
全て邪悪な塊……
キューピッド様の威力だと、思いたかったのだ。
邪悪な塊はみずほを墜とすために百合子の中に居たのではないと思う。
きっと、キューピッド様を遣った百合子を墜とそうとしたのだ。
俺はそう思った。
松尾有美に向かって、百合子が近付く。
手鏡にはきっと……
《死ね》
の文字が浮かんでいるはずだ。
恋人に……
サッカー部のエースに貰った手鏡。
有美はそれを取り戻そうと此処に来たのだろう。
それはみずほも同じだった。
このコンパクトを取り戻すためだったのだ。
そのために殺されることも知らないで、みずほは此処に来たのだった。
でもその時俺は、百合子の中に邪悪な塊が居ないことを確信した。
百合子は既に……
自ら邪悪になっていた。
それはきっと、キューピッド様を遣る前からではなかったのだろう。
だから、言えたのだ。
だから、聞けたのだ。
『この次死ぬのは誰ですか?』
なんて。
百合子に巣作った邪悪な者なのか?
俺は違うと思った。
百合子に体当たりしたそれは、みずほに向かったのではない。
ただその行為で百合子の手がみずほの胸を突いてしまったのだ。
みずほの胸に残されていた痣は、百合子の手の跡だったのだ。
俺にふと疑問が浮かぶ。
みずほのコンパクトの中にいた邪悪な者は何だったのだろうかと……
もしかしたら二体居るのではないのだろうか?
それが誰の意志でも、誰の企みでもいい。
みずほはもうこの世に居ないのだから。
全ては百合子によってもたらされた若干魂をもてあそんだ結果なのだから。
キューピッド様をやったことによりみずほは墜ちた……
さも当たり前のように、それを見届けたクラスメート達。
自分達が岩城みずほを殺したと言う意識はなかった。
百合子は俺に着信するために携帯を奪った訳ではない。
自分の携帯でメールを打ちたくなかっただけだった。
百合子は自分が殺したと思ってないはずだ。
全て邪悪な塊……
キューピッド様の威力だと、思いたかったのだ。
邪悪な塊はみずほを墜とすために百合子の中に居たのではないと思う。
きっと、キューピッド様を遣った百合子を墜とそうとしたのだ。
俺はそう思った。
松尾有美に向かって、百合子が近付く。
手鏡にはきっと……
《死ね》
の文字が浮かんでいるはずだ。
恋人に……
サッカー部のエースに貰った手鏡。
有美はそれを取り戻そうと此処に来たのだろう。
それはみずほも同じだった。
このコンパクトを取り戻すためだったのだ。
そのために殺されることも知らないで、みずほは此処に来たのだった。
でもその時俺は、百合子の中に邪悪な塊が居ないことを確信した。
百合子は既に……
自ら邪悪になっていた。
それはきっと、キューピッド様を遣る前からではなかったのだろう。
だから、言えたのだ。
だから、聞けたのだ。
『この次死ぬのは誰ですか?』
なんて。