不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生【完全版】
(――事件に巻き込まれる!!)
俺はそう判断していた。
何故だか解らない。
でも、その時気付いた。
俺はみずほのコンパクトを握りしめていたことに。
(――みずほ……
――又邪悪な者のせいか?)
俺の恋人岩城(いわき)みずほはクラスメートの企みによって殺されていた。
キューピッド様をやる振りをして、殺したい相手を名指しするために。
俺もみずほも字は違うけど、同じ《いわきみずほ》だったのだ。
どちらでも良いと判断した百合子。
俺を助けたかった千穂。
でも千穂はみずほの死を望んでいたんだ。
千穂は俺に恋をしていたらしいんだ。
でも俺はみずほとラブラブ。
だからみずほが死ねば、俺が振り向いてくれると思ったようなのだ。
結局叔父さん仕事を受けた。
俺はまず携帯に依頼人の彼女の写真を取り込んだ。
ついでに叔父さんの事件の容疑者と、ラジオと呼ばれた男性の写真も入れた。
もしすれ違った人がその人かも知れない。
なんてことがあるかも知れないと思って。
俺は少しだけでも、叔父さんの役に立ちたいと思っている。
犯人逮捕。
それが叔父さんと叔母さんを癒すことだと思っているから。
夕方。
ニュースを見ておったまげた。
さっきのスキンヘッド男性が事故死したと言っていたからだ。
あんなに元気だったのに……
俺はたまらす泣いていた。
(――みずほ、あの時言いたかったのはこのことか?)
あの男性のしていたゴールドスカル付きチェーン。
あの中に封じ込められていた記憶を思い出して、俺はワナワナと震えた。
それはみずほを死の淵に追いやった邪悪なパワーにも似ていた。
あのダイイングメッセージを俺は誰かに伝えなくてはいけない。
きっとそれが俺に課せられた使命なんだと思った。
「何故だ!?」
叔父さんが奇声を発した。
どうやらうたた寝をしていたらしい。
目の前のテレビ画面に映っていたスキンヘッドを見て驚いたようなのだ。
「コイツ、さっきのヤツだよな?」
質問を俺に振る。
俺は頷くことしか出来なかった。
「なぁ瑞穂どうする? 手打ち金貰っちゃったよ。返さなくちゃダメかな?」
頭を抱えたお邪魔が言った。
俺はそう判断していた。
何故だか解らない。
でも、その時気付いた。
俺はみずほのコンパクトを握りしめていたことに。
(――みずほ……
――又邪悪な者のせいか?)
俺の恋人岩城(いわき)みずほはクラスメートの企みによって殺されていた。
キューピッド様をやる振りをして、殺したい相手を名指しするために。
俺もみずほも字は違うけど、同じ《いわきみずほ》だったのだ。
どちらでも良いと判断した百合子。
俺を助けたかった千穂。
でも千穂はみずほの死を望んでいたんだ。
千穂は俺に恋をしていたらしいんだ。
でも俺はみずほとラブラブ。
だからみずほが死ねば、俺が振り向いてくれると思ったようなのだ。
結局叔父さん仕事を受けた。
俺はまず携帯に依頼人の彼女の写真を取り込んだ。
ついでに叔父さんの事件の容疑者と、ラジオと呼ばれた男性の写真も入れた。
もしすれ違った人がその人かも知れない。
なんてことがあるかも知れないと思って。
俺は少しだけでも、叔父さんの役に立ちたいと思っている。
犯人逮捕。
それが叔父さんと叔母さんを癒すことだと思っているから。
夕方。
ニュースを見ておったまげた。
さっきのスキンヘッド男性が事故死したと言っていたからだ。
あんなに元気だったのに……
俺はたまらす泣いていた。
(――みずほ、あの時言いたかったのはこのことか?)
あの男性のしていたゴールドスカル付きチェーン。
あの中に封じ込められていた記憶を思い出して、俺はワナワナと震えた。
それはみずほを死の淵に追いやった邪悪なパワーにも似ていた。
あのダイイングメッセージを俺は誰かに伝えなくてはいけない。
きっとそれが俺に課せられた使命なんだと思った。
「何故だ!?」
叔父さんが奇声を発した。
どうやらうたた寝をしていたらしい。
目の前のテレビ画面に映っていたスキンヘッドを見て驚いたようなのだ。
「コイツ、さっきのヤツだよな?」
質問を俺に振る。
俺は頷くことしか出来なかった。
「なぁ瑞穂どうする? 手打ち金貰っちゃったよ。返さなくちゃダメかな?」
頭を抱えたお邪魔が言った。