外道武士
猛流の雄叫びにも怯む事なく、その痩せこけた腕を目一杯に伸ばして摑みかかろうとする『黒の者』達。

飢餓で苦しい、空腹で気が狂いそうだ。

食えるならば人間でも生肉でも何でもいい。

食いたい、血を啜りたい!

本能のみで襲い掛かってくる『黒の者』達の腕を、猛流は非情なまでに刎ね飛ばす!

そうして腕を失った数体の胸板に、後ろ廻し蹴り!

将棋倒しになった彼らを、下段の斬撃で掻っ捌く!

血を、内蔵を撒き散らしながら絶命する『黒の者』達。

そんな同胞の死になど目もくれずに、斧を振り上げて襲い掛かってくる『黒の者』を。

「えぁああぁあぁぁっ!」

刀で受け太刀して斧を弾き、空いた拳で裏拳!

膝関節に蹴りを叩き込み、脆くなった膝が砕けてくの字になった所へ腹、そして顔面への廻し蹴り!

後ずさる『黒の者』。

そんな彼を、猛流は無慈悲に頭から一刀両断!

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