外道武士
そんな彼女の足の甲に。

「!!!!」

慈空は独鈷を突き立てて、その場に縫い付ける。

その上で、錫杖の尖った先端を永久子の腹に!

刺さった。

筋肉など殆どない、しかも腐敗している柔らかな女性の肉体。

貫通してしまいそうなほどに深く、慈空の錫杖は突き刺さっていた。

「おとなしくくたばってくれや、永久子」

笠越しに『両目』で見ながら、慈空は呟く。

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