外道武士
「この工事現場の責任者さんがな、そろそろ工事を再開したいんだとよ…だけどおめぇさんが工事の作業員を、次々と呪い殺すって言うじゃねぇか…作業員が恐れて、工事が出来ねぇんだとよ…後生だからおっ死んでくれよ永久子…そしたら俺も、調伏の礼にタンマリ銭がもらえるからよぅ…」
およそ霊を弔い、成仏させる僧の言葉ではない。
非業の死を遂げた永久子に言う言葉ではない。
それでも悪びれもせず。
「っ!!」
グリリと。
慈空は錫杖を永久子の腹に捻じ込む。
腐った内臓が、腹の中で抉れる感触。
永久子は、獣のような咆哮を上げた。
およそ霊を弔い、成仏させる僧の言葉ではない。
非業の死を遂げた永久子に言う言葉ではない。
それでも悪びれもせず。
「っ!!」
グリリと。
慈空は錫杖を永久子の腹に捻じ込む。
腐った内臓が、腹の中で抉れる感触。
永久子は、獣のような咆哮を上げた。