外道武士
「やれやれ…」

錫杖を引き抜き、永久子の亡骸に擦り付けるように尖端の血を拭う慈空。

「調伏完了っと…これで飲み代のツケは払えるかな…」

横たわった永久子に手を合わせる事なく、彼はクルリと踵を返した。

歩きながら懐から携帯を取り出す。

永久子調伏の依頼主に連絡し、依頼料の話をしなければならない。

数回のコールの後、電話が繋がり、慈空は。

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