外道武士
「いぎゃあぁあぁぁあぁああぁあぁあっ!」

目を、片目を抉られた。

携帯を取り落とし、背後を見やる。

…口からどす黒い血を吐き出しながらも、永久子が立っていた。

爪の剥がれた荒れた指。

その人差し指を、慈空の眼球に抉り込んでいる。

目を潰すだけでは飽き足らず、その指を奥へ、更に奥へ…。

頭の中まで掻き回すように、グリグリと捻り込む…!

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