外道武士
浄化を待っている間、壁に凭れて腕を組み、黙して待つ猛流。

そんな彼に。

「法外 猛流」

数人の外道武士が近づいてくる。

男もいれば女もいる。

服装はそれぞれだが、皆外道武士の証として黒革の外套、そして西洋の六芒星が刻み込まれた武具を携えていた。

「『黒の者』を狩るのにしくじったらしいな」

「…ああ」

目を閉じたまま返答する猛流。

「しかも二体も仕損じたらしいじゃないか」

「ああ」

「堕ちたな、法外 猛流」

外道武士の一人が言い放つ。

「白鞘と言えば、かつては最強の外道武士の証とさえ謳われたというのに…」

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