外道武士
外道武士の中でも、とりわけ剣士は鞘の色によってランク付けされている。

朱鞘、黒鞘、茶鞘の順に剣腕に優れるとされ、中でも白鞘の持ち主は別格。

古は侍大将に匹敵する実力の持ち主のみが、持つ事を許されたという。

「そんな白鞘の持ち主のお前が二体も仕損じ、あまつさえ…」

汚らわしいものを見るような目で猛流を見る外道武士。

「一体には憑依されたというじゃないか」

「何だと?」

「『黒の者』にとり憑かれたというのか?」

騒然とする関所。

そんな中。

「謳うな、黒鞘風情が」

猛流は目を開ける。

そして彼の目の前で、黒革の服装の胸をはだける!

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