外道武士
「うっ…!」
思わず怯む黒鞘の外道武士。
猛流の胸には、人面疽が浮かんでいた。
苦悶に呻いている女の顔のような人面疽…。
「何という怨念…」
「あんなものをとり憑かせたまま、よくぞ正気を保っていられる…」
口々に衆目が呟く中。
「お前なら、永久子の前に5分も立っていられないさ」
浄化の終わった得物を受け取り、猛流は関所を出て行った。
思わず怯む黒鞘の外道武士。
猛流の胸には、人面疽が浮かんでいた。
苦悶に呻いている女の顔のような人面疽…。
「何という怨念…」
「あんなものをとり憑かせたまま、よくぞ正気を保っていられる…」
口々に衆目が呟く中。
「お前なら、永久子の前に5分も立っていられないさ」
浄化の終わった得物を受け取り、猛流は関所を出て行った。