○○地獄
しばらくすると、王の間の扉が開きました。

皆、興味深々で扉の方を見ます。
もちろん、デンファレ女王も見ています。


すると、奇妙な男が立っていました。
青と黄色だけの変な形の服、顔は変な化粧がされていています。

デンファレ女王は高らかに笑いました。
「噂には聞いていたが、派手な出で立ちだな!早く、こちらへ!」

周りの者も笑いました。
心配していた家来も安心して笑いました。

道化師は、てくてく歩きデンファレ女王の前まで行きました。

デンファレ女王はニヤつきながら、
「さぁ!やってみせよ!満足したなら褒美もやらせようぞ」

周りの者も拍手を送ります。

道化師は「ありがとうございます!」と言うと、すぐにくるっと後ろに飛んで回りました。

「おー!!」と、どよめきます。
デンファレ女王も、
「素晴らしい技だ!もっとやれ!」
と、大喜びです。

その後も、あっちへ飛び、こっちへ飛び、逆立ちをして手で歩いたり見事な芸をみせます。

周りの者達は感心し、歓声と拍手の嵐です。

デンファレ女王も感心し、「お前は、人間ではないな!」と大笑いです。

デンファレ女王が笑えば、周りも笑います。
王の間は、大きな祭が行われているみたいに盛り上がりました。

一通り、芸を終えた道化師の男は歌をうたいだします。
その歌は、その場所にいる人間を笑いのネタにする歌です。
ここが、道化師の見せ場でもあります。
デンファレ女王も周りの人達も、道化師に魅了されています。
道化師は歌いだしました。
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