不良ムスメ善良キライ!
息も絶え絶えに、体育館に足を運んだ。
入り口にいた先生に白い目で見られたけど、仕方ないよね。



お、親友ハッケーン!



いそいそと自分のクラスの椅子に座り、かっちりとした手順で進める司会の教頭先生の声を耳に入れる。

ちょうど担任紹介だったようだ。



「萌恵ちゃ~ん!」



「・・・・・」



無視ですか。



小声で、あたしの前の席に座っている親友もとい、藤木萌恵(フジキモエ)に声をかけた。


あたしは基本フリーダムだから、式とか友情に関係ないんだよね。


しかしこの女、萌恵ちゃんにはあたしの声はしっかりと届いていたようだ。


その証拠にほら、右手。



「凸・・・・P」



・・・・あの世に逝って、地獄に落ちろだってさ。


つまり、式中は話しかけるなと言っている。



「え、あたしから話しを奪ったら何が残るんですか?」



あたしはぽつりと呟くと、萌恵ちゃんに、



「ごめん」



と謝られた。


これはこれで傷つくよね。



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