大人の恋愛~背徳の行方~
帰国すると、成田には理と黒木が迎えに来ていた。

環は、黒木の車で帰り、梨桜は理の車で帰った。

「理、ありがとう。行って良かったわ!」

「そうか・・・気分転換になったか?」

「うん、私、これからは、少し自分の趣味を持とうと思うの!!」

「どうしたんだ急に!?」

「うん、今まで、螢中心に生活してきて、今回ようやく解ったの。
 私がいくら螢を中心にしても、螢の中心は、家族だって。
 そうすると、私は、螢がいなくなったら、困るじゃない!
 螢は、いずれは海外勤務になるし、その時は、真紀さん達が
 着いていくでしょ!
 私は、日本に取り残される形になるじゃない・・・・
 そう考えたら、自分の時間を無駄に過ごしちゃいけないって
 思ったの・・・・どう思う?」

「良いんじゃないか! 梨桜の人生は梨桜のものだ。今のうちにしか
 出来ない事もたくさんある。
 後悔しないように、自分の時間を大切に使え!!」

「うん、そうする。ありがとう!!」

梨桜は、この旅行で、一回り大きくなったようだった。
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