大人の恋愛~背徳の行方~
もちろん、高丘家に行くときは、必ず、螢に伝え、高丘の家で
真紀たちに遭遇しないように、配慮されている。

螢との関係も、梨桜が、仕事と螢以外に、趣味を持ったことにより、
前よりも、螢と良い距離感で付き合っていた。

付き合うと言っても、所詮『愛人』であることに変わりはなかったが
それでも、相変わらず、螢は、梨桜と一緒の時は、必ず梨桜を抱き、
もしくは、抱きしめながら眠りについていた。

一方、真紀と螢は、結婚当初から単身赴任状態のため、夜の生活も、
妊娠が分かってからは、一度も真紀を抱くことはなく、凛が
生まれてからも、暫くはなかった。

元々、螢と真紀は、付き合っていたころから、お互い実家だった為、
そう何度も、躰を合わせることはなく、真紀としては不満だったが
螢には、梨桜がいた為、大して気にならなかった。

今でも、平日はいないし、週末も、凛がいるので、
月1回程度の夫婦生活だ・・・・

螢は、梨桜がいるから、別にしなくてもいいのだが、まさか、セックスレス
を通すわけにもいかず、とりあえず最低限は体を合わせていた。

真紀にしてみると、螢は、仕事が忙しく、元々付き合っていたころから
螢は、淡白だったので、そんなものかと半分諦めているが・・・・

真紀は、螢が、少ない夫婦生活でも、毎回、必ず避妊をし、決して子供を
作ろうとはしない事も不満だった。

真紀としては、30歳までには、もう一人欲しいのだが、螢には、その気がなく
その話になると、夜の生活が無くなりそうで、真紀は、螢に言えなかった。

実は、真紀は、凛が女の子だった為、幸子に

「あら・・・男の子じゃないのね・・・」

と、言われたことを、とても気にしていたのだ。

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