大人の恋愛～背徳の行方～
螢の就職と螢の家族
大学を卒業して螢は、4月1日の入社式を終えると、ジャパン証券の
本社営業部勤務になった。

日本でも1・2を争う証券会社である為、転勤はつきものだが、螢は、
自宅から通える本社勤務と決まった。

梨桜も、遠距離恋愛になるかも知れないと、半分覚悟をしていたが
そうならなかっただけでも、喜んだ。

梨桜は、大学2年になると、螢との時間が少なくなった分、
勉学に励み、資格も色々とチャレンジし、就職に有利な資格を取得
していった。

螢は、入社以来、仕事や人間関係が大変らしく、梨桜の部屋に来ては、
梨桜に甘え、梨桜からパワーを貰うという生活をしていた。



「いらっしゃい・・・・」

「梨桜・・・・疲れた・・・・」

「お疲れ様。ご飯食べる？」

「うん、食べる・・・・」

「螢、泊まって行く？」

「うん、泊まる・・・・。」

「じゃー、先にお風呂に入って、それからご飯にしようよ！」

「うん、解った・・・・・」

螢は、梨桜のバイトがない日は、必ず梨桜のマンションに来て、
泊まって行く。

疲れた螢を見ていると、少しでも癒してあげたくて、梨桜は、
出来る限りの事をしていた。
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