大人の恋愛~背徳の行方~
それから、6人は、水曜日からの新人合宿に行き、全国の新人たちと
コミニュケーションを取りながらも、会社の概要や社会人としての
心構えなどを叩き込まれた。

疲れ果てた体を引きずりながら、各々は、金曜日の夕方帰宅した。

翌土曜日は、祖母からの定期便が届き、梨桜は、再び学生時代のように
1週間分の料理を始めたり、家事をこなしたりしながら、土日を過ごした。

翌週からは、本格的に仕事が始まった。

営業の為、数字も付いて回るが、梨桜達は、顧客を作ることから始まる。

仕事に追われながらの1週間は早く、既に今日は金曜日で、今日は営業部
全体で、歓迎会が行われる・・・

会社の近くの居酒屋で、会は始まった。

新人は、先輩達に、お酌をしながら、一人一人の顔と名前を一致させなくては
ならない。

営業部全体の人数は、40名ほどいるので、覚えるのに結構大変だが、
新人6人は、とにかく必死にお酌して回り、気が付くと、1次会の
占めの時間になっていた。

梨桜は、今朝から体調が思わしくなく、一人ジュースを飲んでおり、

1次会が終わると、梨桜は、理と環に

「ごめん、体調が悪いから、2次会行けないけど、誤魔化しておいて。」

「梨桜、大丈夫か?顔が赤いぞ!!」

「そうよ、私も帰ろうか!?」

「ううん、環までいなくなったら、しらけるから、お願い行って。
 私は、タクシーで帰るから」

「うん、解った。明日様子見に行くね!」

「ごめんね、じゃー、先に帰るわ!」

梨桜は、ほかの社員に見つからないように、そっと居酒屋を出ると
タクシーが来るのを待った。
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