学園アイドルRTD
「…大也さん!写真撮りましょ!」

「おう」

「ほら、みんな集まれ!

圭、もう少し寄れよ!」

「美玲」

「ん?」

「何でもない」

カシャッ



わいわい…
ガヤガヤ…


『龍!』

「顔貸せや!」

「なんすか、怖いっすよ」
「いーから来いって」

「おわっ」

龍太郎は、
先輩たちに連れ去られて、どこかに行ってしまい、

ポツンと、私は残されてしまった。

「美玲」

「あ、大也。どうしたの?」

「一緒に写真撮ってくんね?」

「別にいいよ〜」

「良かった。龍太郎が側にいたら、撮らせてもらえないかと思って、

遠ざけたんだ」

「はは…そっか」

「うん」

「…」

「笑って」

私は、最高の笑顔をした。

大也があっちでこの写真を見返したときに、

私の笑顔を好きになったんだって、

思い出せるように…。

私と大也が一緒に過ごした期間があったということ…

それを思い出せるように…。
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