学園アイドルRTD
「うん」

「で、出された条件が、子供をおろして、

母子の面倒を見ることだったの。

先生は、彼女のことが好きだったから、何も苦じゃなかった。

それがフラれた理由」

「?

先生とその子は結婚してるの?」

「ううん」

「でも先生はその子が好きなんだ」

「うん」

「日向、それはまだチャンスあるよ!」

「え?」

「もしかしたら先生は罪の意識を、好きと勘違いしてるのかもしれないじゃん」
「…」

「私はなんとでも言えるけど、

どうとるかは、日向次第だからね」

「うん」




そんな会話を交わした2週間後、

日向は、カッコいい彼氏を手に入れていた。

でも私には、幸せそうにはどうしても、

見えなかった。
< 251 / 347 >

この作品をシェア

pagetop