学園アイドルRTD
だから、

昼のことをうやむやにはできなくて、

思いきって、聞いてみた。

「ねぇ」

「ん?」

「昼休みにさ、杏実さんと…話してた、よね?」

「え」

「その…なんの話をして…」

「美玲…?」

私は、話ながら泣いていた。

自分の中で、

龍を杏実さんにとられるって、思っていた部分があったんだと思う。

ぎゅっ

龍は私を優しく抱き締めて、

「心配かけたな、ごめん。
でも、これから先どんなことがあっても、

俺には、美玲だけだから」
と、なぜか悲しそうにささやいた。

「美玲」

私達はその後、

何度も…

何度も…

愛し合った。

それは、お互いの存在を確かめるように…。
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