学園アイドルRTD

「私ね、龍のこと、どうしても好き」

「うん、俺も」

「だから、本当のことを聞きたい。

龍を信じるから、正直に話してほしい」

俺は、

きちんと杏実さんとの間に何もなく、ただの嘘で、

杏実さんの恋愛に手を貸していただけだということを話した。

「そう…だったんだ…。」
「うん…。

ごめんな、心配させて。

でも、美玲にはいつも笑ってて欲しかったから、

黙ってたんだ」

「うん」

「本当は、ずっと美玲に会いたかったし、

俺はずっと美玲だけ」

ギュッ

俺の話が最後まで終わらないうちに、美玲に抱きつかれた。

「どうした、美玲」
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