学園アイドルRTD

帰り道


私は、龍太郎に送ってもらっていた。

「龍太郎…
機嫌悪い、よね?」

「そんなことないよ」

「…」

「美玲が敬語じゃなくなったの嬉しいし」

「あ、うん…」


「…
でも…、2人で練習したかった」

「え?
なんでですか?」

「いや…
それは…その…あれだよ、うるさくないだろ」

「まぁ」

やっぱりおかしいな、龍太郎。

なんかあったのかな…?

不思議には思ったけど、
あえて聞かないことにした。








龍太郎side

やべー

今、「好きだから」って言いそうになった…


ったく、
なんで、智也も来るかな…。



空気読めよな、アホ智也!

2人で、
楽しく練習することをいろいろ想像してたのにな…。


たぶん、智也も美玲のこと好きなんだな…


ま、
負ける気は全然ねーけど!




「あ、送ってくれてありがとうございました。」


また、敬語に戻ってるし…

「美玲!覚悟しとけよ!」

「え!?
私なにかしました!?」

「いや、気にしなくていいから!(笑)
つーか、
俺の応援しにこいよ」

「あ、えと、それが…
ある人にも同じこと言われてて…」

「…智也か?」

「…はい。
でも、決勝までいったら、応援しにいきます!」

ムカ…

てことは、
それまでは、あいつの応援に行くってことだよな。

「私も、決勝までいく予定なので、たぶん見に行く暇はないと思います」


「なんだ…そっか」

「え?」

「はは…なんでもねーよ。」


…やっぱ、こいつしかいない。


いつか必ず、
俺の彼女にしてみせるから、
覚悟しとけよ!

「また明日な、美玲」

「はい。さよなら」

最後までポカンとしてたな…(笑)

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