学園アイドルRTD
疑問や不安を抱きながらも、
バッティングセンターにやってきた。

「俺、先に打つね」

「うん」

カキーンッ

♪パンパカパーン♪

「すごーい!」

龍太郎は、
鋭い打球でホームランを連発した。

「当たり前だろ、だてに7年間野球部やってねっつの!」

「でも、凄いです」

「外で打てれば気持ちいいんだけどね〜」

「そうですね」

「よし、美玲も打ってみろよ」

「え!?無理ですよ!」

「やってみなきゃわかんねーだろ」

「…うーん…」

「大丈夫。教えるから」

「じゃあ…」

そうして、
右打席に私、
左打席に龍太郎が立った。
「力まないで、形だけ意識して振ってみな」

「はい…」

「ボールしっかり見て。
来るぞ」

バフッ
ドンッ
バフッ

チ〜ン

「ま、まぁ初めてだからしょうがないって」

「…でも、楽しかったです!」

「だろ!」

「はい!」

そのあとも、バッティングセンターで遊んだ。

やっぱり、龍太郎のフォームは、柔らかくて、
かっこよくて、見とれた。
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