ボレロ - 第二楽章 -
第二楽章
「いつか決断しなければならない時がきたら、そのとき考えよう。それまでは」
「このままで……」
私の胸に顔を埋めてきた珠貴を両手で抱え込んだ。
伝わる鼓動は穏やかに整い、安心してすべてを預けられた心地良さを感じた。
俯きかけた顔をとらえ深く唇を合わせると、鎮まりかけた体内の熱が
ふたたび広がってきた。
私と珠貴の蜜月は始まったばかりだった。