ホストの居る公園のあ・た・し
「ねぇ、あなた、

こういう本ばっかり頼りにしてしゃべろうとしていない?」




といいながら、

あたしは自分の持ってきた本を拾って、

男の子の前に差し出す。




本当は、この子の勉強のために持ってきた本なのに、
まるで反面教師として持ってきたかのようにして差し出す。





男の子は本の表紙を見て、




「この本持ってます…」




…と小さな声で言う。
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