私はまだ世界にいる





おやすみを誰にも告げない。



けど、画面の向こうに
おはようを叫んでみる。





レスポンスに安堵する。





“私はまだ世界にいる”






気分が良くなって

当てもなく街を歩いた。




服屋に入ると店員が話しかけてきて
人に飢えた私は気分が良くなって、

ついつい大金をはたいて
特別欲しかった訳でない



そんな服を買ってご機嫌に歩く。





道行く人にわざとぶつかって



“私はまだ世界にいる”



なんて嬉しくなって。




部屋に帰って画面にただいま。



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