orders!
「入って。今日は他に配送は?」
「ここで最後なんです」
「じゃあ乾かして行けよ。そのままじゃ風邪ひく」
「えっ!でもお店の迷惑じゃ…」
「いや、どうせ店今日臨時休業だし。俺以外いないし」
「?そうなんですか?」
そう首を傾げながら、橋本さんは手渡したタオルで顔を拭く。
「お茶いれるからカウンター席座って。上着はその辺にかけておいていいから、乾かしておけ」
「何から何まですみません、ありがとうございます」
そんな彼女を電気のついていない店内に残し、俺はキッチンの方で温かな紅茶を入れた。