風俗嬢葉月


3階に着いて事務所に入る。


「お疲れさまでーす」


「葉月さん、お疲れさまです!はいこれ、お願いします!!」


「はい、ありがとうございます、行ってきます」


お客様の会員番号や希望するプレイ、ホテルの部屋番号等の情報が書いてある紙を受け取る。


エレベーターまで向かうと後ろから男性スタッフの古賀さんがついてくる。


「緑川さんまた来てくれてるね、いい人?」


「はい、すっごく優しい人ですよ??」


「よかったねえー。もう泣いてない?」


「泣いてないですっっっ!!!」


そう、わたしは過去に2回泣き、2回とも古賀さんに慰めてもらっている。


今でこそ慣れてきて、たいていのことはかわせるようになったが、始めたてのころは、自分で決めたこととは言え、苦痛でしょうがなかった。


そう、あれは入店したての頃………



< 5 / 8 >

この作品をシェア

pagetop