ストロベリーショートケーキ
あたしは意を決して、だけども何気ない感じを装って、花井君に話しかけた。



「ねぇ、花井くん。これから行くところって、どこなの?」



彼はそんなあたしを一目見。そして少しだけ何か考える素振りを見せてから、口を開いた。



「……俺の、先生のところ」



うっわああぁぁ!! これまずい感じだよ!! きっと「俺の喧嘩の師匠だぜハハン」みたいな人だよきっと!!



「……そ、そうなんだ……」

「うん」



こくり、うなずいて、また花井くんは無言に戻った。

……あ、あたし、これからどうなっちゃうの……。
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