ストロベリーショートケーキ
――だけどもその後バスに十数分揺られて、たどり着いたところは。
完全に、あたしの予想とはかけ離れた場所だった。
「……え、花井くん、ここ……?」
「そう」
うなずいて、またスタスタと入口に向かって歩きだした花井くんにハッとして後を追う。
白い壁に、赤い屋根。こぢんまりとした外観。ドアの上の【Patisserie Petal】のプレート。
……ここって、先週にも来た、あたしのお気に入りのケーキ屋さん……。
「いらっしゃいませ!」
カラン、とかわいらしいベルの音がしてドアが開かれたと同時。イートインコーナーに立っていたエプロン姿の女の店員さんが、笑顔でそう言った。
そしてあたしたち、……正確には花井くんの姿を認めて、また違った笑顔を見せる。
「あっ、要くんおかえりー! 今帰り?」
「……ん、ただいま」
「(え……?!)」
えっ、えっ、どういうこと??!
店員さんは、『おかえり』って。花井くんは、『ただいま』って。
しかも『かなめくん』って、花井くんのこと名前呼び……?!!
完全に、あたしの予想とはかけ離れた場所だった。
「……え、花井くん、ここ……?」
「そう」
うなずいて、またスタスタと入口に向かって歩きだした花井くんにハッとして後を追う。
白い壁に、赤い屋根。こぢんまりとした外観。ドアの上の【Patisserie Petal】のプレート。
……ここって、先週にも来た、あたしのお気に入りのケーキ屋さん……。
「いらっしゃいませ!」
カラン、とかわいらしいベルの音がしてドアが開かれたと同時。イートインコーナーに立っていたエプロン姿の女の店員さんが、笑顔でそう言った。
そしてあたしたち、……正確には花井くんの姿を認めて、また違った笑顔を見せる。
「あっ、要くんおかえりー! 今帰り?」
「……ん、ただいま」
「(え……?!)」
えっ、えっ、どういうこと??!
店員さんは、『おかえり』って。花井くんは、『ただいま』って。
しかも『かなめくん』って、花井くんのこと名前呼び……?!!