ストロベリーショートケーキ
ないしょの話
要くんには、ないしょね?
そう前置きをして、店長さんは話し始めた。
「要くんがお菓子作りに興味を持ってくれたのは、彼が小学4年生くらいの頃かなぁ……。当時オープンしたばかりだったこのお店に親戚を招待して、そのとき要くんに、厨房での作業を見せたんだよ」
そしたらもう、すっごい目ぇキラキラさせちゃってさ。
その頃のことを思い出したのか、店長さんはニコニコとうれしそうな笑みを浮かべる。
「その後は要くんが僕の自宅に遊びに来たときなんかに、簡単なお菓子の作り方を教えてあげたりしてたんだけど……あんまり熱心なもんで、中学に入ってからはお店の厨房に立たせるようにしたんだ。もちろん、メインのお菓子作りというより、単純な作業や片付けとかをやってもらってたんだけどね」
「………」
「それで知識も技術もついて、僕がようやく、最初から最後まで要くん自身で作ったものをお客様にお出しする許可を出したのが、つい1ヶ月くらい前」
「そうなんですか……」
相づちを打ったあたしに、「けど、」と店長さんは続けた。
そう前置きをして、店長さんは話し始めた。
「要くんがお菓子作りに興味を持ってくれたのは、彼が小学4年生くらいの頃かなぁ……。当時オープンしたばかりだったこのお店に親戚を招待して、そのとき要くんに、厨房での作業を見せたんだよ」
そしたらもう、すっごい目ぇキラキラさせちゃってさ。
その頃のことを思い出したのか、店長さんはニコニコとうれしそうな笑みを浮かべる。
「その後は要くんが僕の自宅に遊びに来たときなんかに、簡単なお菓子の作り方を教えてあげたりしてたんだけど……あんまり熱心なもんで、中学に入ってからはお店の厨房に立たせるようにしたんだ。もちろん、メインのお菓子作りというより、単純な作業や片付けとかをやってもらってたんだけどね」
「………」
「それで知識も技術もついて、僕がようやく、最初から最後まで要くん自身で作ったものをお客様にお出しする許可を出したのが、つい1ヶ月くらい前」
「そうなんですか……」
相づちを打ったあたしに、「けど、」と店長さんは続けた。