ストロベリーショートケーキ
ウワサとデザート
「トーコ、ほんとに大丈夫なの?」



4時間目終了のチャイムが鳴って、今からお昼休み。

お弁当を持って教室を出ようとしたあたしを、不安げな表情の笑花が呼び止めた。

あたしは何のことかわからなくて、首をかしげる。



「大丈夫って、なにが?」

「……花井くんのことよ」



あくまで控えめなその言葉に、思わず苦笑した。

とりあえずあたしは彼女と話そうと、自分の席のそばまで引き返す。



「笑花が何を心配してるのかはわかるけど、大丈夫だってば。花井くんは、みんなが思ってるような人じゃないよ」



あたしがそう言うと、笑花はますます眉を寄せた。

なんだろうな、あたしにそう言えって、花井くんが指示しているとでも思ってるんだろうか。


でも、と、笑花はさらに続ける。
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