ストロベリーショートケーキ
じゃあさ、と、彼女はダメ押しの質問をする。
「父親が、ヤミ金のトップっていうのは?」
「……金融機関は金融機関だけど、花井くんのお父さんが勤めてるのは普通の銀行だよ。駅前にある、大和銀行だって」
「えっ、大和銀行の駅前支店?! そこなら、うちのお母さんがパートで働いてるよ!」
笑花のせりふに、今度はあたしが驚く番だ。
「え、そうなの?」
「うん。たしかあそこで『花井』っていったら、支店長さんじゃん。……なんであんな物腰やわらかくて穏和な人から、あの息子が……」
「あ……あはは……」
心底不思議だ、と言わんばかりの彼女の呟きに対し、花井くんには失礼だけど苦笑しか返せない。
そして笑花もまた、呆れというか苦笑いというか、なんとも微妙な表情を浮かべた。
「……なんかトーコの話聞いてると、花井くんってただのヘタレみたいじゃん」
「………」
いや、うん。みんなのウワサする『不良』とはかけ離れた人っていうのは、否定しないんだけどさ。
……でも。
「父親が、ヤミ金のトップっていうのは?」
「……金融機関は金融機関だけど、花井くんのお父さんが勤めてるのは普通の銀行だよ。駅前にある、大和銀行だって」
「えっ、大和銀行の駅前支店?! そこなら、うちのお母さんがパートで働いてるよ!」
笑花のせりふに、今度はあたしが驚く番だ。
「え、そうなの?」
「うん。たしかあそこで『花井』っていったら、支店長さんじゃん。……なんであんな物腰やわらかくて穏和な人から、あの息子が……」
「あ……あはは……」
心底不思議だ、と言わんばかりの彼女の呟きに対し、花井くんには失礼だけど苦笑しか返せない。
そして笑花もまた、呆れというか苦笑いというか、なんとも微妙な表情を浮かべた。
「……なんかトーコの話聞いてると、花井くんってただのヘタレみたいじゃん」
「………」
いや、うん。みんなのウワサする『不良』とはかけ離れた人っていうのは、否定しないんだけどさ。
……でも。