愛してるって言って



あれから数日たった

12月31日。



私は夕とあのショッピングセンターを
訪れていた。




「瑠里華~、これ可愛いよねっ!」


「うん、可愛い」


「んー、瑠里華、買ってあげよーか???」


「…………」


「ちょっと瑠里華???大丈夫???」


心配そうに私の顔を覗き込んだ夕に
私は慌てて謝った。



「ごめん…………」



すると夕は“はぁ……”と息を吐くと
私の目を真っ直ぐ見て言った。




「瑠里華。何があったの。教えて。」




夕の真っ直ぐな視線に私は涙が溢れた。



「ごめ……な…さッ……わた……し……ッ」


夕は黙って背中をさすってくれた。



落ち着いた私はクリスマスイブにあった
全ての事を夕に話した。

途中、何度も涙が溢れそうになった。

でもそんな私の話を夕は静かに聞いていた。



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