愛してるって言って
私が止めに入ろうとすると
遥汰が「来るな」と言った。
「これは……男同士の問題だから。」
そう言うとすぐに立ち上がり
遥汰は駿夜を見た。
「殴りたきゃ殴れ。確かに泣かせたのは俺だ。
自分勝手だって分かってる……でも俺は……」
「瑠里華を手放す気は毛頭ない」
再び目頭が熱くなる。
私はゆっくりと立ち上がった。
「駿夜……ごめんね」
すると駿夜は辛そうに言った。
「俺じゃダメなんですか……ッ」
「……ごめん」
「先輩は……この人を選ぶんですか」
その質問に心が苦しくなった。
でも、言わなきゃいけない。
もう駿夜には甘えられない。
「私は…遥汰を選ぶよ。どれだけ辛い道でも。」