TABOO~それぞれの秘密~
陽射し溢れるホテルのロビーは、私の気持ちをあざ笑うかのように煌びやかだ
「こいつがわが社の次期社長予定の息子です。
いい人と結婚して仕事に集中して欲しいんですよ」
「ご立派な息子さんがいてお幸せですね。
それはそうと、二人が並ぶと本当にお似合いよ。
いっそこのまま結婚式の予約をしてもいいんじゃない?」
当人達を無視し、私の母親と見合い相手の父親は妙に高い声で笑った
そして、お見合いなら当然だとでもいうように、私達だけが取り残され
途端、愛想笑いを消した見合い相手は、辛辣な声で呟く